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四季の森 春(神奈川県横浜市)



堰落ちて光あまねし春の水

10年伊吹嶺5月号遠峰集収載句


横浜港

 横浜に出る用事があり、シーバス(水上バス)乗り場や海辺を散策した。
 喫茶店の前には貸し出しようのサイクリングも用意されていたが、まだ誰も借りには来なかった。
 春風は柔らかく、向こう岸の電力風車をゆっくりと回し、堤防では投げ釣りの人が煙草を噴かしていた。アイナメなどが 掛かると言っていたが気配は全くなく、春光を浴びるだけが目的のように思われた。
 日にちは違うが横浜から横浜線で20分程の中山にある四季の森公園 も春の盛り。春らしさを詠んでみたので、一緒の項に入れた。



   春風や貸し自転車の幟立つ


   春寒し波止場に白き喫茶店    
10年伊吹嶺5月号遠峰集収載句




   対岸に動かぬ風車のどかなる


   舷低き水上バスや春の潮    
10年伊吹嶺5月号遠峰集収載句

四季の森公園 春

榛(はん)の木


   春の日に亀の重なる池の杭


   楢櫟芽立ち競へり日向山    




   金縷梅や炭焼小屋は閉ぢしまま


   白梅のなほ青みたり鳴雪忌    
10年伊吹嶺5月号遠峰集収載句




   堰落つる水音軽し猫柳


   種袋刺しては次の畝に鍬    

[了]
吟行2010,02.20


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